治療が終わっても経過観察は必要

虫歯になる前に

歯科に行く皆さんは、歯医者さんにいく時はどんな時でしょうか?「虫歯になった時」というのが、最も多い回答ではないかと思います。

歯科に限らず、病院へは何か不調が出ない限り行きたくないものですが、実は(歯科の場合は特に!)不調になる前に行った方が、結果として歯の寿命をのばすことにつながります。

また、歯科治療を行った後に「経過観察で1ヶ月後にいらしてください」などと言われることもありますが、このような場合も、サボらずにしっかり経過観察を受けにいくことが重要です。

また、歯科医院の多くが、定期検診などの機会を設けています。歯の不調が特に感じられなくとも、定期検診を受けると自覚症状のない初期虫歯などのチェックをしてもらえますし、虫歯の原因となりやすい歯石などのクリーニングもしてもらえる場合が多いです。

最近は削らない虫歯治療といって、痛くない&怖くない歯科治療も増えてきていますが、そもそも虫歯になる前に歯科医院でしっかりとケアしてもらえば、イヤな歯科治療をせずに済んでしまいます。

経過観察が重要な症状

また、虫歯治療以外の歯科治療でも、経過観察や定期検診(メンテナンス)が特に必要とされる症例というのがあります。ひとつは、歯を抜いてから処置したブリッジとインプラントについてです。

これらの治療は、どちらも口の中の構造が、これまでの自分の口内とは違ったつくりになってしまうため、治療後に実際に生活してみて、不具合がないか、食べかすや汚れなどが残っていないかなどをチェックする必要があるのです。もうひとつが、矯正治療です。

こちらは、経過観察をすることが治療の一環と言っても過言ではありません。矯正によって歯並びが改善されても、動いた歯が元に戻ってしまうこともあるので、矯正器具が外れても歯科医師からOKが出るまではきちんと経過観察や定期検診を受けなければなりません。

また、歯そのものではなく、歯茎などに問題が起こる歯周病の治療後も、経過観察が重要です。歯周病は、それまでの生活習慣などと合わせて、長い時間かけて発症する症状です。そのため、症状が治ってからも口内の状態を良い状態に保つための経過観察や定期検診が重要になります。